课文

ジャイアントパンダを守る
ジャイアントパンダ(以下「パンダ」という)は中国にしか生息しない希少动物であり、国际的な环境保全団体である世界自然保护基金(WWF)のシンボルマークにもなっている絶灭危惧种でもある。

日本では2011年现在、3か所の动物园で11头のパンダが饲育されているが、いずれも中国から贷与されたものである。そこで、パンダと日本との関系や生态はもとより、なぜ絶灭危惧种になったのかなど、パンダをめぐる话题を取り上げてみたい。

一説によると、パンダは、今から1300年以上も前に日本にやってきていたといわれている。西暦685年、中国と日本の间を遣唐使が行き来していたころ、亲善大使として、生きた2头の「白熊」が日本に赠られたというのだ。この「白熊」がパンダだったらしい。ただし、真伪のほどは定かはない。

近代になって一时、中国は、外国政府にパンダを赠って友好を深めるという外交を展开したことがあり、1972年に日本にも2头のパンダが赠られた。しかし、现在では、中国国内の有识者やWWFの意见などを受けて、贷与による収入でパンダとその生息地の保护のための资金の一部をねん出している。

借りる国は限られているが、パンダがいるか否かで、动物园の来园者数が极端に违ってくるらしい。それは、世界中の动物园に共通した现象で、あの白黒模様の丸っこい大きな体、爱きょうたっぷりの无邪気なしぐさなどに、子供だけでなく大人までも魅了されてしまうのである。テレビなどでは时たま、泥まみれで游ぶパンダが映し出されることもあるが、その様子に一层爱着心をかき立てられる人もいるのではないだろうか。

パンダは「生きた化石」とも呼ばれる。パンダの祖先は、今から200万~300万年も前に、中国东部や南部の広い范囲にかけて生息していたと考えられているからだ。中国各地で、それを里付ける歯の化石が见つかっている。また、広西チワン族自治区の洞くつからは、およそ200万年前の物と推定される、パンダと同属の种の头骨も発见されている。

2005年现在、野生のパンダの个体数は1、600头弱で、主に中国四川省北部や陕西省南部、甘粛省南部の高山地帯に生息している。中国国内には60か所の保护区が设けられている。その最も有名なものが、四川省北部にある卧龙自然保护区で、総数の10%がここで生息しているといわれる。だが、残念なことに、2008年の四川大地震によって、保护区の中にあるジャイアントパンダ保护研究センターが壊灭的な被害を受けた。このセンターでは、震灾前、63头のパンダが饲育されていたが、1头が地震により命を落とし、1头はセンターから逃げ出したまま、依然として行方が分かっていない。残る61头のうち、长距离の移动が难しい1歳の子パンダ7头を除いたパンダたちは、中国国内のパンダ保护施设や动物园に送られ、散り散りになってしまった。

一方、动物园などで饲育されているパンダの数は世界中で、200头にも満たない。中国の动物园以外では、タイ、アメリカ、メキシコ、ドイツ、オーストリア、日本などにいるが、その数は合计でも30头あまりであり、ほとんどが中国の动物园や研究施设で饲育されているというのが実情である。

ただし、一口に饲育といっても、パンダほど手间のかかる动物はないようだ。主食といえば笹や竹の子で、その量は1日1头あたり40~50kgというから、饲育系は、まずその主食の确保に难仪する。また、野生でなく、饲育されている环境では、繁殖能力のある雄が少なく、ほとんどが人工交配に頼らざるをえない。

人工交配の场合は、雌は双子を産むことが多いが、仮に繁殖が成功して子供が2头生まれたとしても、母亲は2头を育てようとはしない。ほとんどの母亲は1头の世话にかかりっきりになってしまう。生まれたばかりの子供は、体重が90~130gほどで、体温の调节もできず、免疫力もたいへん低いため、母亲が片时も离れずに育児をしなければならないからだ。饲育系は、双子のうち1头の世话をし、4~6时间ごとに母亲のもとにいるもう1头の子供と取り替える、という方法で、母亲に2头を育てさせる。このような具合だから、饲育系は息をつく暇もないほどで、その苦労は并大抵のことではない。

今では、大切に保护され、苦労して饲育されているパンダだが、过去には、世界の多くの国によっで捕获されるという悲惨な歴史があった。各国の动物园が无节操に见世物にしようとしたのだ。1936年からおよそ10年の间に、14头ものパンダが、外国人によって中国から国外に持ち出された。それ以前にも、外国の博物馆ではく制を展示しようとして、パンダが何度も狙撃されるということがあった。

その後、1950年代に入って、パンダは国から亲善大使としての役割を担わされるようになったが、同时に近代化のために生息地も破壊されて絶灭の危机に见舞われることになった。世界への亲善大使という期待された一面を持ちながらも、パンダにとっての未来は、依然、不安に満ちている。それを安心に変えるためにも、人々の英知と爱情、自然を守り抜くという强い信念が、今、必要とされているのである。

下一页:单词2